資産10億円ある日本人は何人いるのかと気になる人もいるのではないでしょうか。日常生活では余りで会うことがない富裕層ですが、本記事では、野村総合研究所の富裕層に関する分類をもとに、資産10億円の希少性や富裕層の基準、資産を築いた人に多い職業を紹介します。
資産10億円ある日本人は何人いる?
資産10億円を持つ人がどの程度いるかを正確に把握するのは簡単ではありません。世界には日本出身とされているビットコイン創設者のナカモトサトシなどの莫大な資産を築いている人もいます。富裕層に関する代表的な推計では、5億円以上をひとつの区分としており、10億円以上だけの世帯数は細かく分けていないのが理由の一つとしてあります。
10億円以上の人数は公表されている?
野村総合研究所は、日本の世帯を純金融資産の額に応じて5階層に分けています。しかし、最も資産額が大きい区分は「5億円以上の超富裕層」であり、10億円以上の人数は個別に公表されていません。
そのため、資産10億円以上の人が何人いるかを断定することはできません。資産の保有形態は預金、上場株式、非上場株式、投資信託、債券などさまざまであり、個人単位で正確に集計する仕組みも限られています。
5億円以上の超富裕層は何世帯いる?
野村総合研究所が2025年2月に公表した2023年の推計では、純金融資産5億円以上の超富裕層は11.8万世帯でした。1億円以上5億円未満の富裕層153.5万世帯と合わせると、165.3万世帯にのぼります。
なお、この数値は個人ではなく世帯数です。世帯内に複数人がいる場合もあるため、「11.8万人」と単純に読み替えることはできなくなっています。
資産10億円は日本でどれくらい珍しい?
超富裕層の11.8万世帯は、日本の全世帯約5,570.4万世帯の約0.2%です。資産10億円は5億円以上の超富裕層に含まれるため、少なくとも全世帯のごく一部に該当する水準といえるでしょう。
しかも、超富裕層には純金融資産5億円台の世帯も含まれます。10億円を超える資産を持つ世帯は、その区分の中でもさらに少数とみられます。
日本の富裕層は5つの階層に分けられる
野村総合研究所は、日本の世帯を純金融資産保有額によって5つに分類しています。2023年の推計では、全体で約5,570.4万世帯とされ、資産額が大きくなるほど該当する世帯数は少なくなります。
マス層は3,000万円未満
マス層は、純金融資産が3,000万円未満の世帯です。2023年の推計では約4,424.7万世帯とされ、5階層の中で最も多くを占めています。預貯金や投資をしていても、純金融資産3,000万円に届かない世帯はこの区分に含まれます。
アッパーマス層は3,000万~5,000万円未満
アッパーマス層は、純金融資産が3,000万円以上5,000万円未満の世帯です。2023年の推計では約576.5万世帯でした。日々の生活に加えて、将来に向けた資産運用や貯蓄を計画的に行っている世帯も多いと考えられます。
準富裕層は5,000万~1億円未満
準富裕層は、純金融資産5,000万円以上1億円未満の世帯を指します。2023年の推計では約403.9万世帯です。富裕層まであと一歩の水準ですが、株式相場や不動産価格の変動、保有する負債の状況によって区分が変わることもあります。
富裕層は1億~5億円未満
富裕層は、純金融資産が1億円以上5億円未満の世帯です。2023年の推計では約153.5万世帯でした。全世帯に占める割合は多くなく、会社経営、相続、長期的な資産形成など、資産を増やした背景は世帯ごとに異なります。
超富裕層は5億円以上
超富裕層は、純金融資産5億円以上の世帯です。2023年の推計では約11.8万世帯とされます。株式などの金融資産を多く保有することで、相場の上昇時には資産額が大きく増える可能性がある一方、価格変動の影響も受けます。
資産10億円ある人はどんな職業が多い?
資産10億円を保有する人の職業を網羅した公的統計はありません。ただし、資産を大きく増やす機会がある職業や資産形成の方法には、一定の傾向があります。収入の高さだけではなく、事業の価値や長期の投資成果が影響するケースもあります。
会社経営者・企業オーナー
会社経営者や企業オーナーは、事業の成長によって株式価値を高められる可能性があります。上場、事業売却、配当収入などが資産形成につながる場合もあり、資産10億円規模に達する人がいると考えられます。
ただし、会社の評価額と、個人がすぐに使える金融資産は別です。非上場会社の株式は売却しにくい場合もあり、事業環境の変化によって資産価値が大きく動くリスクもあります。
医師・弁護士などの高所得者
医師や弁護士など、専門性の高い職業では、長期にわたって高い収入を得る人もいます。収入の一部を貯蓄や投資へ回し、時間をかけて資産を積み上げた結果として、富裕層に分類される可能性があります。
ただし、高所得であることと、資産10億円を保有していることは同義ではありません。税金、生活費、住宅購入、教育費などの支出もあるため、資産額は収入だけで決まるものではないでしょう。
株式や不動産などで資産を築いた人
株式や投資信託、不動産などへの長期投資を通じて資産を増やした人もいます。市場の成長や保有資産の値上がりが、資産額の増加につながる場合があります。相続をきっかけに資産規模が大きくなるケースもあるでしょう。
ただし、投資には価格変動や損失のリスクがあります。過去の成功例だけで将来の成果を判断することはできません。投資を検討する場合は、資金の目的、許容できる損失、生活防衛資金などを踏まえて慎重に考えることが大切です。
まとめ
資産10億円以上の人・世帯数は、公開統計では正確に示されていません。一方、野村総合研究所の2023年推計によると、純金融資産5億円以上の超富裕層は約11.8万世帯であり、資産10億円はその中でも限られた水準と考えられます。
富裕層は純金融資産1億円以上、超富裕層は5億円以上という分類が一般的に参照されます。資産10億円を考えるときは、総資産と純金融資産の違い、不動産や負債の扱いを理解したうえで、統計の数字を読み取ることが重要です。




